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路傍の石

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昨晩、30分遅れのJAL最終便で日本から戻ってきました。
今回の出張は、またしても東京・栃木・名古屋・長野といった街でした。
栃木で世話になったホテルの玄関口で、文豪 山本有三の小説 『路傍の石』 の一節が掲げられた
記念碑をみつけました。

アタシ、それを目で追いながら読んでみました。
次にもう一度、言葉に出してユックリと読んでみました。
そうして何度も何度も読み返してみました。
暗記するくらいに何度も何度も口に出して読んでいたら
涙が出てきてしまいました。

たったひとりしかない自分を、
たった一度しかない一生を、
ほんとうに生かさなかったら
人間生まれてきたかいが
ないじゃないか 
      

東武線の特急スペーシアに乗って着いた浅草では、墨田公園の満開の桜を見ました。
名古屋から松本までの道中、「しなの9号」 の車窓からは 「寝覚ノ床」 の絶景をを見ました。
新宿に向かう 「スパーあずさ28号」 では甲府の夜桜を眺めました。
桜舞う靖国神社の境内では花見客で賑わう人混みを避けて、玉砂利に積もる桜の花びらを掬いました。

遊就館に祀られている英霊達の写真を見て泣きました。
散ってしまった息子達を慰める母親が供えた花嫁人形を見て泣きました。
特攻の前夜、あるいは数時間前に認めた遺書は最後まで読めませんでした。 が、
彼らの苦難に同化してみようかと試みた途端、
事実のあまりの重たさに膝が崩れ落ちそうになりました。

ホテルに戻ってテレビをつけました。
へらへら笑うだけの芸のない芸能人の能天気さ
報道番組とは思えない偏向プログラムのマスメディアと首を捥がれた民の品格の無さ
無軌道に走り続けるこの国の有様とレベルにふれて
愕然として不覚にも眩暈がしてしまいました…こんな、アタシでも。

『路傍の石』 の一節が、益々アタマから離れなくなってしまいました。

たったひとりしかない自分を、
たった一度しかない一生を、
ほんとうに生かさなかったら
人間生まれてきたかいが
ないじゃないか

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by tetsuyak04 | 2008-04-08 02:00 | 夢のカタチ
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