好奇心

b0027290_2271100.jpg

この世のあらゆることに関心のない男が
暗闇にドカンと光った稲妻を見上げた…



(追記): 5月27日 12時15分 HK Time
童子さん、迷々さんからのコメントが短編小説風だったので、
ブログにお越しの皆さんからのストーリー・コメントで短編小説を完結させてみたいという企画です!


愉しみながら想像力をどんどん膨らませてくださいネ!   らくがき帳は コチラ!

Progress (起承転結) : ★☆☆☆

【ブログ短編小説のタイトル】

『好奇心』 (後日変更あり…?)

【これまでの登場人物】
① 男 
② 赤いドレスの女
③ バーのマスター
④ 女の恋人? (昨年交通事故で亡くなった…)

【舞台とキーワード】
① 男の想いでのレストラン…(Orange Tree : オレンジツリー) @SOHO 香港
② 男の行きつけのバー …(LinQ : リンク) 
③ Chili Wine : チリワイン
④ グランブルーの深い海の底を見るようなカクテル
⑤ 大人の童話


ブログランキング・にほんブログ村へ
人気 blog Rankingへ ポチッ!

[PR]
Commented by 童子 at 2007-05-26 23:16 x
男は行きつけのBarでチリワインを飲み、今夜も最後の客となってしまった。
家路に向うエスカレーターは既に停まってしまっているだろうな。。。
カッタルイけど階段だな。
そんな事だけを思いながら愛想よく勘定を済ませ店を出た。
Commented by 迷々 at 2007-05-26 23:56 x
いつもは男の疲れた脚を押し上げくれるこの階段。
まるで男の力を見定めるように、今夜はひっそりと静まりかえっている。
男は、その階段の遥か先を見上げた。
「俺はどこまでいくつもりか・・・・」
「どうにかここまでやって来た。その俺を、その真実を誰が知る?」

「自分の心はごまかせない・・・・」
「そうだろ・・・?」

ビルの隙間から見上げたそこには、月が優しい光を投げかけていた。
Commented by tetsuyak04 at 2007-05-27 01:07
誰も通らない階段には自分の足音だけが響いている。

男はふと立ち止まって、煙草をくわえた。
右手に見えるのはオレンジツリーの看板…

この店には想い出がある。

男がチリワインを好むのは、手ごろな値段の割にはハズレが少ないから。
だが、実はもうひとつ理由があった・・・。
Commented by はちみつ at 2007-05-27 02:38 x
あれは3年前の蒸し暑い夏の夜だった。
男はいつものカウンターでいつものように時間を弄んでいた。

「お隣、空いているかしら?」

その声に振り向くと赤いドレスを身に纏った、このBarには似つかない女がその声の主だった。

男はマスターに目配せをすると、マスターは黙ってうなずいた。

「ここでよかったらどうぞ・・」そう言うと男は残りのビールを飲み干した。
Commented by apako0828 at 2007-05-27 12:47
男が「何を飲まれますか?」と聞くと、女は迷わず「選んでいただいても良ろしいかしら?」と子供のような無邪気な笑顔で答えてきた。

あまりにも自然な笑顔に男は一瞬頭が真っ白になったが、その事を悟られないように彼女から視線を離し「マスター、彼女に例のカクテルお願いできる?」「俺は、ビールをもう一杯もらおうかな」

マスターは「例?のカクテル?」なんて、野暮な事はもちろん聞かなかった。「かしこまりました」と答えると、カクテルを作り始めた・・・



Commented by 迷々 at 2007-05-28 02:11 x
赤いドレスの女は、記憶の断片を拾い上げるようにしゃべった
彼女から発せられた言葉は、合わないパズルピースのように
その場にこぼれ落ちていった・・・

グランブルーの深い海の底を見るようなカクテルが
静かに女の胸元に置かれた

ふと、女が黙り込む
彼女は泣いていた・・・

男のビールグラスを持つ手が一瞬震えた
いや、震えたのは男自身の心だったのかもしれない・・・
Commented by 迷々 at 2007-05-28 02:36 x
このカクテルの色、なんて青いの・・・!
深い悲しみの色ね。
今の私みたいに・・・
そうつぶやくと同時に、女はその悲しみのカクテルを一気に飲み干した

ありがとう。ごちそうさま。
女は、まつ毛に涙の一滴をまとわせたままの瞳で
男に向けウインクをよこした。

次は、あれを頂戴。。。
女は一つのボトルを指差した。

あの燃えるような深紅のワインをください。
Commented by はちみつ at 2007-05-28 14:47 x
女の指差したそれはエレガントに熟成されたレベルバのワインだ。

男は指で合図を送るとマスターはカウンターに丁寧な仕草で一本のチリワインを用意した。
男は軽くテイスティングを済ませ女のグラスにそれを注ぎ込む。均衡のとれたアロマの香りとともにグラスに深紅の世界が創られた・・・

「しっかりとしててとても美味しい」女は独り言のように呟いた。

「何故、この街に来たの?」男の脳裏に浮び上った好奇心がその言葉を発した。

女はグラスをしばらく見つめたあと、まるで深紅の色に決断されたようにコンパクトなバックから一枚の写真を取り出した。カウンターに置かれた写真にはこの街の宝石を散りばめた夜景をバックに女と青年が笑顔で写っていた。

「彼と以前この街に来たの・・」少しの沈黙のあと女は再びワインを飲みなおして言った。
「彼ね・・去年死んじゃったんだ。交通事故でね。彼の想い出をこの街に流しに来たの・・・」
カウンターに置かれた写真には青年の輝く瞳が男を見つめていた。

(なんという事だ・・。死のうと思っていた俺に、この写真の青年が俺に語りかけている)
Commented by はちみつ at 2007-05-28 14:47 x
硬直した体をほぐすように男はグラスのワインを空けて言った。
「悪い事、聞いたね・・・」
「ううん、いいの・・。それに誰かに聞いてほしかったのかもしれない・・」

賑やかだったこの店も客は男と女二人だけになっていた。テーブルを片付け終えたマスターが男に語りかけた・・

「アタシも頂いていいかしら?」

この店の空間の中で、この店の名を象徴するかのようにそれぞれの物語が夜の帳と共に始まった・・・

Commented by いちのへ at 2007-05-29 14:08 x
女が身の上話を始めると俺の胸には苦いものが込み上げてきた。
俺は自分の身の上を軽々しく喋りだすような人間は嫌いなのだ。
それが男であろうが女であろうが、だ。
俺はこの女と会話を始めた事を既に後悔しはじめていた。
酒はすでにグラスに雑巾を突っ込んだような味になっている。
Commented by いちのへ at 2007-05-29 14:09 x
俺には明日、香港ルートで日本人を拉致した北鮮エージェントを
捕獲し口を割らせるという仕事が待っていた。
先月銅羅湾の地下組織から入手したコルトパイソン357マグナムの
試射はすでに済ませてある。
今回入手した弾丸はホーナディのホローポイントタイプだ。
今夜は銃こそ携帯してはいないが、万が一を考えて脛にはケースに
収めたガーヴァーマグナムハンターを忍ばせてある。
こいつはロックウエル硬度9以上の硬さを誇り、頸動脈を一息で
掻き切ることが出来る。
Commented by いちのへ at 2007-05-29 14:09 x
バアカウンターの鏡に映る女の顔を眺めているうちに閃くものが
あった。…………..この女、匂う。………北のエージェントか?
唐突にバアに現れ、俺に声を掛けた女。尾行されたか?
俺はさりげなく女の身体に視線を向け、探りを入れた。
…….あった。太腿のガードルのあたりが不自然に膨らんでいる。
小型のオートマチックだな、とピンときた。
なにが『青いタイル』だ、俺の血が赤いのを見にきたのだろうに。
明日の仕事の小手調べに、この女の口を割らせるのも一興だ。
Commented by いちのへ at 2007-05-29 14:09 x
俺は携帯を取り出し、相棒の山崎に『出前一丁、シナチク大盛り』
の符号を送り、後部ガラスを目隠ししたトヨタのヴァンを手配する。
ヴァンの後部座席には、口を割らせる為のスコポラミンを隠してある。
シナチクとは、この女の他に追跡や尾行をするエージェントがいる
場合、それを始末する為の道具の手配、つまりサイレンサー付きの
9ミリ口径HK-MP5のサブマシンガンを用意しておけ、という意味だ。
俺はハンケチを取り出し、さりげなくグラスの指紋を拭いさると
席を立った。
このブ細工な女の血で俺のガーヴァーが汚れるかと思うと一瞬
落ち込むが、気を取り直して飛び入りの仕事を片ずける事にする。
Commented by 迷々 at 2007-05-30 00:46 x
男は、ハッと我に帰った・・・
男の額と手のひらには、薄っすら汗がにじんでいる。
「くそっ…」
純度は保証すると、何度も念を押され取引したはすが
いつもの男は今夜は現れず、初めての売人から手に入れた
「ブツ」が、予想に反して消し去りたい男の記憶を甦らせた・・・

「あの深紅のワインをちょうだい。。。」

あの夜、、、あの最後の夜もお前はそう言ったんだ!美齢(メイリン)!
あの夜、全てが台無しになって終わった。
あの事件を最後に、アンダーカバーとしての俺の任務は解かれたのだ。
もう5年も前の記憶が、今も俺を罵倒し苦しめる・・・

男はぐっと奥歯を噛んで、話し始めた女の濡れた唇を見つめていた。
Commented by はちみつ at 2007-05-31 02:22 x
その濡れた唇のルージュの色が、赤いドレスをさらに際立たせた・・・
今しがた思い出してしまった過去の記憶の血の色と、それらの色とが混ぜ合ってグラスの中に溶け込んだ・・・

男が飲んだ深紅のワインは、まるで男の失っていた、いのちへと流れ込んだ・・・
Commented by いちのへ at 2007-06-01 08:16 x
グラスに5ミリ程残ったワイングラスを女から奪うように
呑み干した男は云った。
『いい加減にしろ』と怒気を込めて男は女に云った。
支那の女は見境なく煮蚫を注文し、日本の女も見境なく
大トロを注文する……….男に苦い思い出が甦る。
そして今、目の前の馬鹿女は糞高いラ・トゥールをガブ呑みする。
男は完全にキレかかっていた。
Commented by いちのへ at 2007-06-01 08:17 x
『遊びなんだろ?!』と男は再度怒気を込めて女に云う。
女は怯んだ表情で男を見返す。叩き込むように男は云う。

『家計が苦しい、苦しいと何時もいってるのはオマエだろ』
男は云う。
『倦怠期を乗り越える為の遊びにしちゃ、ラ・トゥールを 
 グラスに3杯はやりすぎだ。オレのコズカイだって月に
 500ドルなんだぞ!』
女は完全に萎れた表情になる。
『だってェ、タマには遊ぼって言い出したのはテツでしょ?』
と女は弁解する。
Commented by いちのへ at 2007-06-01 08:17 x
『うるさい! 帰るぞ、支度しろ。帰ったらサッサとメシ作れ。
 メシ喰ったらオレは風呂入って寝る!』
男は身を切られるような思いで、500ドルの札を財布から抜き出し
カウンターに叩き付けるようにし勘定を済ませた。
女というものはツケあがらせると、ロクなことにならん……と
呟きながら。

女との呑む時は、今後は絶対に割り勘だ、と強い決意を固めて
男はポケットにタクシーを拾うカネが残っているかまさぐりながら
ランカイフォンの坂を下り始めた……………….。
Commented by tetsuyak04 at 2007-06-02 12:40
<妄想場面終了>

男が飲んだ深紅のワインは、まるで男の失っていた、いのちへと流れ込んだ…。

失っていたものは冷静な判断力と棄てた筈の記憶だった。
目の前にある濡れた唇のルージュの色と赤いドレスが、忌々しい古傷を暴発させて
酷く所帯じみた過去の生活の呪縛からいまだに逃れられない宿命を男は呪った。

夢の中で、しばしば意外な奴が唐突に現れるようなそんな感じに当惑しながらも、
妄想を振り切って男は冷静になった。

よそう…
今の俺にとって、記憶の扉は必要な分だけ開ければいい。
嘘をつくにもいちいち言葉を選らばなければならないのは厄介なことだが
弾かれたタマとイッショで、下手な言葉は致命傷になる。
名前
URL
画像認証
削除用パスワード
by tetsuyak04 | 2007-05-26 22:09 | 大人の童話 | Comments(19)

香港発の路地裏放浪記! 本能と信仰を礎に地味な生き方しています。


by tetsuyak04
プロフィールを見る
画像一覧